2014/01/13 Category : 住 念願の気仙大工左官伝承館 前回に続き、昨年末に旅行した岩手県沿岸南部についてです。2011年の7月に陸前高田市、大船渡市の仮設住宅を訪問した際、そのあたりにはもともと気仙大工という優れた大工集団がいたこと、震災の揺れで家はびくともしなかったこと、気仙大工によるこの地域の家は立派な作りだったので仮設住宅は狭くて苦労している、等々の話をうかがって以来、気仙大工の仕事をこの目で見たいと思っていました。地元の方に気仙大工の仕事はどこに行けば見られるのかとお聞きしたところ、気仙大工左官伝承館をすすめられ、今回念願がかないました。陸前高田の中心部は津波で壊滅状態でしたが、この伝承館は高台にあり、揺れで土壁の一部が落ちたものの、避難者の生活の場として、いろりやくみ取り式のトイレなどが力を発揮したそうです。うかがったのは仕事納めの12月28日、残念なことに、観光客が来ないこの時期にメンテナンスをしようということで、工事中でしたが、小雪が舞う中東京から来たというので、案内係の女性がご厚意で内部を見せてくださいました。 こんな太い栗材の大黒柱、見たことない豪雪地帯でもないのに、何本も重なり合う松の梁、漁師の家はもっと大きいという神棚(伝承館は伝統的な農家のつくりを再現したもの)贅沢な欄間や建具などの細工驚くものばかりでした。もともとは江戸時代、農家が生活を支えるために大工に従事し、全国に出稼ぎに行ったという気仙大工。その技術を結集した神社仏閣など日本各地で見ることができるそうです。陸前高田市の小友町がその発祥の地とのことで、気仙大工の手による建物の多くが津波の被害にあったと思われます。今年の3月20日には改修が終わって公開されるとのこと。その時には再び訪ね、今回見ることが出来なかった外観を拝見したいものです。野口 PR Comment0 Comment Comment Form お名前name タイトルtitle メールアドレスmail address URLurl コメントcomment パスワードpassword